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クラリネット奏者・叶光徳の日記です


by clarinette-kanou
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吹奏楽雑感

うちの隣学区のの小学校のバンド指導を始めてはや6年ほどになります。

もともと、指導者が不在になり、職員会議で廃部が決まってから当時の校長先生とPTAの皆さんが大変なご努力をされてスポ少と同じ扱いでバンドを再出発させました。ところが、肝心の指導者がおらず、当時新米講師で、自宅も近かった私にお声がかかりました。

当時の苦労はいろいろとありましたが、1年で小学校バンドフェスティバルに参加するところまでこぎつけ、3年目にこども音楽コンクールに参加。この間、大半の楽器が壊れていたのをなんとか少しずつ修理してもらい、マウスピース、スティックを個人持ちにしてもらうまで説得して、6年たった今はとりあえず、普通の小学校バンド並みにはなったような気がします。基本的に週1回の練習に行っているのですが、普段は単発でしか指導しない立場の私にとっては本当に貴重な勉強をたくさんさせていただいていて、父兄の方々との飲み会もいつも楽しく(時には朝方までお母さんたちと飲むこともあったぐらいです)いい思い出がたくさんあります。最近は卒業生が高校生になり、コンクール会場などで声をかけてくれるのがとてもうれしいことです。
振り返ってみると、20代のときに小・中・高・一般と、つまり大学以外のほぼすべての世代のバンドを指揮させていただいたことになります。(高校はコンクールではなく、演奏会ですが)

ところで、その小学校は20人ほどの少人数のため、コンクールでは最近の打楽器をたくさん必要とし、テンションコードを多用する最近のオリジナル曲をとりあげることができず、昔の曲ばかりやっています。今年度はカウディルの「バンドのための民話」をやりました。相当昔にはやっていたし、今では懐メロに近いものがありますが、もっと再認識されてもいい曲です。
小学校だし、レパートリーで時代の先端に追いつこうとも思っていないし、まず、無理なく理解できて、内容を深めることのできる曲と思うと、この曲は奇をてらった部分はないものの覚えやすいメロディと3和音だけのコード進行でやりやすい。初めて吹奏楽の合奏に参加する子供たちにとっては強烈なインパクトのはず。打楽器もあまり無駄なく書いてあるし、楽器も特殊なの買わなくていいし、確かに、高度な芸術作品ともいえないけどただ単に時代遅れといって敬遠するようなものではないような気がします。むしろ、時代が変わっても子供はいつも子供ですから心に響くメロディは一緒ではないでしょうか。
ついでに言うと、最近の吹奏楽の曲は「使い捨て」感がありすぎてそれもどうかと。
by clarinette-kanou | 2007-03-15 01:46